サロンで働くセラピストには、雇用ではなく業務委託という形で働く方が多くいます。
しかし、契約を結んだあとに契約書を読み返す機会は、それほど多くないかもしれません。
例えば、報酬がどう計算されているのか、どんな費用を負担しているのかを、すぐに説明できるでしょうか。
そこでこの記事では、業務委託で働く方が契約書で確認しておきたい7つのポイントをまとめました。
これから業務委託のサロンを探す方にも、今の働き方を見直したい方にも役立つ内容です。
最後に、池袋のnidoneが契約で何を示しているかもご紹介します。
nidoneも、業務委託でセラピストを募集しているサロンです。
・業務委託では、労働時間などのルールではなく、契約の内容と実際の運用で働き方が決まる
・報酬の計算方法・費用の負担・支払期日・契約の終わり方など7点を契約書で確かめる
・実態が雇用に近いと感じたら、無料の相談窓口に相談できる
業務委託と雇用はどう違う?

雇用は「指示を受けて働く」、業務委託は「仕事を引き受ける」
雇用契約では、会社の指示のもとで働き、その対価として給与を受け取ります。
そのため、労働時間や最低賃金、有給休暇といった労働基準法のルールが適用されます。
一方で、業務委託は、独立した事業者として仕事を引き受け、その成果や作業に対して報酬を受け取る契約です。
つまり、働く日時や報酬の決め方は、主に契約の内容で決まります。
2024年11月から、フリーランスを守る法律が始まっている
2024年11月には、フリーランス・事業者間取引適正化等法(いわゆるフリーランス法)が施行されました。
例えば、仕事を発注する事業者は、業務の内容や報酬の額、支払期日などを書面やメールで示す必要があります。
法律の概要は公正取引委員会の解説ページで確認できます。
契約書で確認したい7つのポイント

1. 契約の内容が書面やメールで示されているか
まず、口約束だけで働き始めていないかを確認しましょう。
なぜなら、業務の内容や報酬が文字で残っていないと、食い違いが起きたときに確かめようがないからです。
契約書のほか、仕様書や条件を記したメールも大切な記録になります。
2. 報酬の計算方法がわかるか
次に、報酬が何をもとに、どう計算されるのかを確認します。
例えば「売上の◯%」とある場合でも、クーポンや回数券を使ったときの売上をどう数えるかで金額は変わります。
指名料や物販の報酬がどう扱われるかも、あわせて見ておきましょう。
3. 自分が負担する費用は何か
業務委託では、場所や設備の利用料、材料費などをセラピスト側が負担する契約もあります。
そのため、何にいくらかかるのか、予約がない時間にもかかるのかを確かめておくことが大切です。
また、費用を報酬から差し引くのか、別に支払うのかも確認しておきましょう。
4. 支払いの締め日と支払日
報酬がいつ締められ、いつ振り込まれるのかも基本の確認事項です。
例えば、従業員を使っている発注事業者には、支払日についてのルールがあります。
原則として、施術などの仕事を提供した日から60日以内の、できるだけ短い期間内に支払日を定める必要があります。
あわせて、振込手数料の扱いも確認しておきましょう。
5. 働く日時を誰がどう決めるか
業務委託であれば、働く日時はセラピスト側の希望をもとに、話し合って決めるのが基本です。
しかし、サロンが一方的に日時を指定し、断ることができない状態なら、実態は雇用に近いかもしれません。
希望の出し方と、確定までの流れを契約書で確かめておきましょう。
6. 契約の期間と終わり方
契約期間はいつまでか、更新はどう決まるのかも確認が必要です。
さらに、どちらかが契約を終えたいときに、何日前までに伝えるのかも見ておきましょう。
なお、従業員を使っている発注事業者が、6か月以上続く契約を途中で解除したり、更新しなかったりすることもあります。
その場合は、法律で定める例外を除き、30日前までの予告が必要です。
7. 休むときの扱いと相談先
病気や育児、介護などで続けて働くのが難しくなることもあります。
そのときに休止できるのか、休止中の費用はどうなるのかを確かめておくと安心です。
また、ハラスメントを受けたときの相談先が示されているかも確認しておきましょう。
各ポイントの細かな扱いは公正取引委員会のQ&Aにまとまっています。
ポイント:7つのうち、すぐに答えられないものがあれば、契約書を読み返すタイミングです。
わからない点は、契約先のサロンに書面やメールで確認しておくと記録に残ります。
雇用に近い働き方になっていないかのサイン

契約書に「業務委託」と書かれていても、働き方の実態によっては労働者と判断されることがあります。
例えば、国のガイドラインでは、次のような点が判断の目安として挙げられています。
- 仕事の依頼を断る自由があるか
- 働く時間や場所が細かく指定・管理されていないか
- 仕事の進め方について、細かな指示を受けていないか
- 報酬が、作業の成果ではなく働いた時間に対して支払われていないか
ただし、どれか1つに当てはまるだけで判断されるわけではなく、全体の実態で判断されます。
詳しくは「フリーランスとして安心して働ける環境を整備するためのガイドライン」で確認できます。
業務委託で働く人が自分で行う手続き
業務委託の報酬は給与ではないため、税金や保険の手続きの多くを自分で行います。
例えば、所得や控除などに応じて、必要な場合は確定申告を行い、所得税を納めます。
手続きの流れは国税庁「確定申告」で確認できます。
また、ほかに勤め先がない場合は、国民健康保険や国民年金にご自身で加入するのが一般的です。
ただし、加入先や手続きは、年齢や扶養の状況などによって異なります。
そのため、報酬の額だけでなく、こうした負担も含めて手元に残る金額を考えておくと安心です。
nidoneが業務委託の契約で示していること

そこで、7つのポイントについて、nidoneが契約や募集の段階で示していることをご紹介します。
- 契約前に、契約書・仕様書・稼働条件申告書を一緒に読み合わせ、事前確認用の書面をお渡ししています
- 報酬の計算方法と、施設利用料の仕組みを採用ページに掲載しています
- 施設利用料は確保した時間に対してかかり、予約の有無にかかわらず発生することも、募集の段階でお伝えしています
- 利用する日時はセラピストご自身が申告し、相談のうえで確定します。当店が一方的に指定することはありません
- 報酬は原則として月末締め・翌月末払いで、内訳を記載した明細をお渡しします
- 病気や育児、介護などのときの休止の制度と、ハラスメントの相談窓口を設けています
- 当店から契約を解除するときは、原則として3か月前までにお知らせし、理由をお伝えします(契約で定める例外があります)
条件の詳細は、採用ページの募集要項に掲載しています。
よくある質問(Q&A)

Q1. 契約書をもらっていない場合はどうすればいいですか?
まずは、契約先のサロンに業務の内容や報酬などを書面やメールで示してもらうよう相談してみましょう。
フリーランス法では、発注する事業者に取引条件を示すことが求められています。
Q2. 契約の内容に疑問があるときは、どこに相談できますか?
フリーランス・トラブル110番では、弁護士に無料で相談できます。
厚生労働省の委託事業で、電話やメールで相談を受け付けており、匿名でも相談できます。
Q3. 業務委託でも休むことはできますか?
休み方や休止の扱いは、契約の内容によって異なります。
そのため、休止の制度があるか、休止中の費用はどうなるかを契約書で確認しておきましょう。
Q4. nidoneで働くには、どんな条件がありますか?
nidoneでは、手技を用いる施術の経験が1年以上ある方を募集しています。
リラクゼーションやエステ、美容師などの経験を活かせます。
詳しい条件は採用ページをご覧ください。
まとめ:契約書は働き方の地図
業務委託では、契約の内容と実際の運用が、働き方を大きく左右します。
だからこそ、報酬の計算方法や費用の負担、契約の終わり方などを一度確かめておくことが大切です。
もし、すぐに答えられない項目があれば、契約書を読み返してみてください。
そして、納得できる条件で、長く続けられる働き方を選んでいきましょう。
参考リンク:
・フリーランスの取引適正化に向けた公正取引委員会の取組/公正取引委員会
・フリーランス法Q&A/公正取引委員会
・フリーランスとして安心して働ける環境を整備するためのガイドライン/内閣官房・公正取引委員会・中小企業庁・厚生労働省
・フリーランス・トラブル110番/厚生労働省委託事業
・No.2020 確定申告/国税庁
業務委託のセラピストという働き方にご興味を持たれた方は、ぜひ一度nidoneの採用情報をご覧ください。
採用情報の詳細・ご応募はこちらからどうぞ。
この記事を書いた人
森田(Dry shampoo Spa nidone チーフセラピスト)
森の中のような空間で、心と身体の疲れにそっと寄り添う施術を行っています。
筋膜リリースや頭蓋骨アプローチを取り入れたドライヘッドスパを専門とし、
眼精疲労・不眠・自律神経の乱れなど、慢性的な不調にお悩みの方に向けて、日々施術を担当。
これまでにのべ8,000人以上のお客様を担当し、「記憶がないほど眠れた」「視界がクリアになった」といったお声を多数いただいています。
セラピスト向けの講習会や技術指導にも携わり、確かな経験と理論に基づいた施術を大切にしています。
お客様一人ひとりに合わせたケアを、感覚と知識の両面からご提供しています。
